【弓具の使用方法】

弓道具は、正しく使用・管理することで、安全に長く使い続けることができます。
このガイドでは、代表的な弓具の使い方を、初心者の方にもわかりやすくまとめています。


■ 弓(ゆみ)の使用方法

  • 使用前に、ヒビ・ささくれ・ゆがみなどの異常がないかを確認してください。

  • 弦を張る際は、上下を間違えず、正しい方法で安全に張りましょう。

  • 弓を持つときは、握り革の中央より少し上を軽く支えるように握るのが基本です。

  • 使用後は弦を外し、弓に巻き付けておくか、弦巻(つるまき)に巻いて保管すると、弦の傷みや弓の変形を防ぐことができます。


■ 弦(つる)の使用方法

  • 弦は張る前に軽く手でなじませておくと扱いやすくなります。

  • 弦輪(つるわ)の向きを確認し、上下を正しく取り付けてください

  • 使用前には、毛羽立ち・摩耗・緩みがないかをチェックし、異常があれば交換しましょう。

  • 使用後は、乾いた布で軽く拭いて湿気を取り除き、保管時は弓から外しておくのが理想的です。


■ 矢の使用方法

  • 使用前には、羽根の乱れ・筈(はず)の割れ・矢尻のゆるみがないかを確認しましょう。

  • 矢を番えるときは、筈を弦にしっかり差し込み、安定していることを確認します。
     ※筈によっては「カチッ」と音がしないタイプもあります。音の有無より、きちんと装着されているかが大切です。

  • 矢は落としたり踏んだりしないよう、丁寧に扱ってください。


■ 弽(かけ)の使用方法

  • 弽は、下かけを着用した上から装着します。

  • 指が自然に収まるか、サイズが合っているかを確認しましょう。

  • 「四つがけ」「三つがけ」などの型は流派によって異なるため、指導に従って正しく着用してください。


■ 下かけの使用方法

  • 下かけは、手の保護と汗の吸収を目的とした布手袋です。弽の下に必ず着けて使用します。

  • 手の甲から手首までをしっかり覆い、ぴったりとフィットするサイズを選びましょう。

  • 使用後は湿気を逃し、清潔に保つため陰干しや洗濯をおすすめします。


■ ぎり粉の使用方法

  • 弽の親指部分に、ぎり粉を軽くまぶすように使用します。

  • 適量を使うことで滑りがよくなり、離れが安定します。つけすぎには注意しましょう。

  • 使用後は、柔らかい歯ブラシなどで粉をやさしく落とすことで、革の劣化や黒ずみを防げます。


■ ご使用上の注意

  • 弓具は繊細な道具です。高温多湿・直射日光・強い衝撃を避けて保管してください。

  • 使用前後の点検とお手入れを日常的に行うことで、道具の寿命を延ばし、安全にお使いいただけます。

  • 異常を感じた場合や不安があるときは、指導者または販売店へご相談ください。